連載 対応に迷うケースに出会ったら―それでもケアをしなければならない看護師のために⑦
長期入院で社会への適応能力が低下した患者の退院支援
中村 仁志
1
,
中尾 久子
2
1山口県立大学看護学部
2九州大学医学部保健学科
キーワード:
統合失調症
,
社会復帰
,
患者の意思
,
意欲の低下
,
社会的入院
Keyword:
統合失調症
,
社会復帰
,
患者の意思
,
意欲の低下
,
社会的入院
pp.1063-1067
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100222
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ねらい
医療場面では,周囲の状況と患者の意思が合わないことが生じます.たとえば,長期間の入院生活が続いて一般社会と離れていると,行動範囲や情報の減少により患者の視野は狭くなり,意思には偏りが生じがちです.そんな場合,患者の意思(自律性)を生かそうとしても難しく,患者の意思を聞きながら,患者にとって望ましいことは何か,患者はその決定に納得できるのか,看護者として何ができるのか自問自答することも少なくありません.ここでは,長期入院していた患者の退院に向けた対応を通して考えてみましょう.
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