特別記事
個人情報保護法施行を機に考える現場での対応の実際―法令遵守から医療の質向上へ
稲葉 一人
1,2,3
Inaba Kazuto
1,2,3
1科学技術文明研究所
2東京大学大学院医学系研究科
3大阪地方裁判所
pp.601-607
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100148
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医療機関の管理者は,患者情報の漏えい防止策や,院内掲示板などの対応に追われた.
しかし,現場では,これまでも患者情報の扱いは慎重に行なってきたはず.
ここでは,個人情報保護法施行で何が変わったのか,再確認したい.
施行までの混乱と施行後の問題
個人情報の保護に関する法律(以下,個人情報保護法)が2005年4月1日に全面施行された.医療個人情報管理の体制作りのため本来あるべき作業とは,次のようなものである.
・院内にある患者の医療個人情報の所在をすべて確認する
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