特集 専門・認定看護師を活用して 深まるがん看護
―がん看護専門看護師の立場から―がん看護にまつわる最新の動向とケア
近藤 まゆみ
1
1北里大学病院総合相談部
pp.406-410
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100071
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
診断技術の進歩や治療法の発展に伴い,がんの根治的治療を受けて長期に生存している人や,がんと共存しながら暮らしている人が増えてきました.「がん=死」という捉え方は次第に変化し,現在ではがんは慢性疾患として考えられています.しかし,いまだ死を連想する人も多く,患者さんやご家族は大きな苦悩を抱えながら暮らしています.また,がん看護に従事している医療スタッフも,がんという病気を抱える人を前に大きな苦悩や課題を抱え,悩みながらケアを行なっています.
筆者は,がん看護専門看護師の役割を通して多くの人々の苦悩に触れ,問題の大きさと深さに圧倒されることもしばしばですが,さまざまな気づきもあります.本稿では,最近の現場で筆者が遭遇している問題と,患者ケアのポイント,および現場のがん看護専門看護師をどのように活用していただきたいかについて,自らの活動を通して見えてきたものをまとめます.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.