特集 ゆらぐ「家族」
障害者の家族をみる視点と支援のあり方について
坂野 純子
1
1東京都心身障害者福祉センター幼児科
pp.33-37
発行日 1995年1月25日
Published Date 1995/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903355
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介護者,援助者として重要な家族
近年,わが国でも,国や地方自治体の福祉施策の方針として,それまでの入所施設処遇から在宅福祉が提唱されるようになるにつれ,患者・や障害者および高齢者の地域生活の受け皿として,家族に大きな期待が寄せられるようになった1)。
特に,精神分裂病のような慢性疾患患者や独力での身辺自立が困難な心身障害者の場合,病院や施設で一生を送るのか,それとも住み慣れた地域で生活できるのかは,家族の協力が得られるかどうかにかかっていると言っても過言ではなく2),わが国では,家族が患者や障害者の地域生活を支える主要な地域資源となっている。
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