インターホン
フェミニストアートの紹介—ジュデイ・シカゴさんが訪日した
小野 清美
1
1千葉県立衛生短期大学母性看護学
pp.786-788
発行日 1990年9月25日
Published Date 1990/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903246
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5月19日の朝日新聞の朝刊に大昭和製紙名誉会長の斎藤了英氏が,ニューヨークの競売でゴッホの「ガッシェ博士の肖像」を絵画史上最高の8250万ドル(約125億円)で落札した記事が載った。同氏は「今後も気ままに買う」ということだそうだが,絵画の世界にほとんど縁のない私には,絵が莫大なお金に変わっていくことを憂いつつも傍観者的にこうした記事を眺めていた。
そんな折りに,アメリカの現代美術を代表するアーチスト,ジュディ・シカゴさんが訪日し,5月18日に東京・朝日ホールで講演会をするという案内書が届いた。私はジュディ・シカゴさんが『花をもつ女』(1979年に小池一子氏によって彼女の自伝の本書が翻訳され,パルコ出版より出されている)という本の著者であることは知っていたが,日常,美術とあまりにも無縁な生活をしているので,残念にもその本を読んでいなかった。しかし,講演会の案内書の文中に「バース・プロジェクト」と名づけた創作活動をしている旨が書かれていたので関心をもった。
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