連載 英国助産婦学生日記・21
7月は授業。8月は実習
日方 圭子
1
1英国・サリー大学助産課程(ダイレクトエントリーコース)
pp.879
発行日 2002年10月25日
Published Date 2002/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902973
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●2002年7月
7月は大学での授業が毎日,続いた。この間,3教科,胎児/新生児の異常,妊娠分娩産褥の異常/合併症,生殖に関するセクシュアルヘルス/社会心理的問題,のみが取り上げられ,面白いけれど難しい内容が多かった。一日の授業で「先天異常」「周産期死亡」「チャイルドプロテクション(暴力麻薬中毒などで育児能力なしと判断された両親から新生児が離され保護されること)」と重たいものが続くと,クラスの顔もぐんと暗くなってしまう。異常に関する授業の後は,こういうケースが実習先で実際に起こるのであり,プロとして的確に対処しなければならないという責任が全て自分たちの肩にのしかかるような気がしてくる。異常を知ることの大切さは十分承知しているけれど,とても医療的で,私がしたい助産からはずっと離れていく気がした。
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