連載 とらうべ
看護と法
船山 泰範
1
1日本大学法学部
pp.529
発行日 2002年7月25日
Published Date 2002/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902903
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「看護」と「法」という言葉を並べたら,両者の関係をどのように思われますか。看護と法は全く異なるもので,似ているところはひとつもないから,「提灯に釣鐘」ともいえない,と笑われるかもしれませんね。
たしかに,看護は人間のあたたかい気持ちの表れであり,それに対すると,法は何か冷厳なものとして感ぜられ,両者は相反するもののように受け取られます。特に,私たちが法の運用の一場面として接する役所の窓口の応対を思い起こすと,法は人間味のない杓子定規の代表例のように思われます。また,駐車違反の取締りのために女性警察官がミニパトで回っているのを見ると,アラ捜しが警察の仕事なのかと勘繰りたくなります。
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