特集 障害児のノーマライゼーション
助産婦として正常・異常を考えつづけて
田邊 美智子
1
1福井医科大学医学部看護学科
pp.395-399
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902875
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
大阪で昨秋開催された第42回日本母性衛生学会において,「ハンディキャップ児の出生に伴う両親への精神的援助を考える」というテーマでシンポジウムが開催された。その時のシンポジストのお一人小西行郎先生が投げかけられたノーマライゼーションの提唱がきっかけで,今回の特集が企画されたと聞く。小西教授が福井医科大学にご勤務だったご縁で,筆者も原稿の依頼を受けた。私は特別に「ノーマライゼーション」をテーマに追究してきた訳ではないが,臨床での助産婦としての経験から思い続けてきたこと,糖尿病と妊娠に関する研究からの学び,ノーマライゼーションの概念を学んだ米国ワシントン大学での研修,そして現在,大学における助産婦教育を行なっているなかから感じていることなどを,助産婦の仲間に伝えたいと思う。人の出生に深くかかわることを業とする助産婦への提言も含め,私見を述べる機会をいただいたことに感謝したい。
![](/cover/first?img=mf.1611902875.png)
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.