特集 助産婦のアイデンティティ
助産婦の病棟外研修を試みて—助産婦として婦長として考えたこと
忠谷 喜美子
1
1福井県立病院産科病棟
pp.212-216
発行日 1987年3月25日
Published Date 1987/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207091
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はじめに
当院では産科病棟の助産婦は,一度産科に就職するとほとんどローテーションがなく,新しいスタッフとしては時に退職者の後任助産婦が入職してくるのみで,チームメンバーがほとんど変ることなく経過してきた。したがって,いつも同じリーダーのもとで,毎日の業務が行なわれており,このような現状の中で助産婦は責任感は高いが,仕事への慣れから,医師や他の医療スタッフに対して,大きな態度を取っていたのが実状である。そんなことから緊張感をもちながらも,協調性に欠けている面があり,マンネリ化の傾向があるのをスタッフも感じていた。
今回,そのマンネリ化を予防し助産婦としての資質を向上することを目的として,看護部の方針のもとに,他病棟の研修(以下病棟外研修とする)を試みたところ,助産婦職にとって自己をふり返る機会となった。そして産科病棟内へ新しい空気を取り入れることにより,病棟活性化の足がかりを得,何かよい看護ができそうな気がしている。
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