特別寄稿
リプロダクティブヘルス/ライツ概念によるヨルダンにおけるJICAの家族計画・女性と開発プロジェクト活動
丹野 かほる
1
1新潟大学医学部保健学科
pp.331-337
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902860
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
わが国も国際保健医療に協力するようになって以来,助産婦が海外で,特に開発途上国で活躍する機会が増えてきている。その活動範囲は1994年の国際人口開発会議(カイロ会議)1)以降,従来の母子保健・家族計画という狭い枠組みではなく,リプロダクティブヘルス/ライツという概念で,幅広く捉えるようになり,活動内容も量的・質的に多様化している。
筆者は,1998年7月から4か月間,国際協力事業団(JICA)がヨルダン(正式名はジョルダン・ハシェミット王国,以下ヨルダンと略す)で実施した家族計画・女性と開発プロジェクト「Family Planning and Women in Development Project(FP/WID)」に助産婦として参加する機会を得た。そこでヨルダンでの活動内容や現地の状況,イスラーム社会におけるリプロダクティブヘルス/ライツについて考察し,国際保健医療協力における助産婦の一活動事例として報告したい。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.