特集 性同一性障害とインターセックス—その人が納得の性を生きるための支援
トランスジェンダーとインターセックスのセクシャル&リプロダクティブ・ヘルス/ライツ—新しい生殖技術との関わりを含めて
斎藤 有紀子
1
1明治大学法学部(法哲学・生命倫理)
pp.139-143
発行日 2000年2月25日
Published Date 2000/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902347
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セクシャル・ライツ「性の権利宣言」
1999年8月26日,World Association of Sexologyは,「性の権利宣言」を公表した。そこでは,「性の権利は基本的かつ普遍的な人権である」と規定した上で,性的自由への権利,自由な性的関係への権利,性的プライバシーへの権利,性的平等への権利,生殖に関する自由で責任ある選択への権利,性的健康に関するケアへの権利など,11の権利がうたわれている(原文と試訳は日本性教育協会に照会のこと)。
トランスジェンダー(TG)/トランスセクシャル(TS),そしてインターセックス(IS)の人たちの人権は,この「性の権利」に,大きく裏づけられているといってよい。すなわち,人がいかなる性自認・性指向を有していても,また,いかなる性的な問題と直面していても,それはその人の基本的人権に関わる問題として,十分に尊重,配慮されなければならないということである。
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