連載 りれー随筆・179
激動の5年間
国実 明美
1
1広島市立看護専門学校
pp.722-723
発行日 1999年8月25日
Published Date 1999/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902231
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
平成7年4月,10年間の臨床経験を経て,私の厚生省看護研修センターでの東京生活が始まりました。振り返ってみると,それが私の人生の「激動の5年間」のスタートだったように思います。
研修学校の1年間は,毎日が新鮮で刺激的なことばかりでした。この10年間,助産婦としていったい私は何をしてきたのだろう──。業務に流されて,勉強することを怠り,惰性でその日が過ぎればいいという状況で働いていた数年間──。研修センターでは,自分の知識不足を心底思い知らされました。“目から鱗”の毎日で,教育ということのみならず,幅広い視野や知識を得ることができ,助産婦という専門職の素晴らしさにも改めて気づくことができました。自分自身をあらゆる角度から見つめ直すことができ,乾いた大地に水が与えられるような,少しずつ生き返っていくような日々でした。
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.