特集 周産期のアロマセラピー
妊産婦のアロマセラピー体験
元木 美生
,
大刀 小織
,
呉 侑紀
pp.138-140
発行日 1999年2月25日
Published Date 1999/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902110
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アロマセラピーは心身共によく効く万能薬
「生まれた?えっ,まだなの?体を動かさないから遅れるんだよ」。出産予定日を過ぎて今日で3日。心配して電話をくれた友人の何気ない一言に,“時間が来れば赤ちゃんはちゃんと生まれてくるんだから”と自分に言い聞かせながらも,私は不安になってきた。自分なりによく動いたと思う。体重も6kg増に抑えたのに,何で生まれないのかな……。だんだん焦り始めた私を見て,先生はおっしゃった。「元木さん,アロマセラピーやりましょうか」。
波の音だろうか,心地良いBGMが流れる。用意されたバケツに足をそっと入れると,湯気と共に優しい香りがふわっと立ち上った。「うわぁ,いい香り!」。冷え性の私の体はポカポカに。それを見計らって先生は精油を手に取ると,足の先から首まで,ツボを刺激しながらマッサージして下さる。“いい香り・気持ちいい・温かい”の3拍子は,あっという間に先程までの不安やイライラを吹き飛ばしてくれた。
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