研究・調査・報告
望まない妊娠に関連する要因について—大阪市浪速区の病院での調査から
上井 稔子
1
,
中山 栄純
1
,
佐藤 千史
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科健康科学
pp.1066-1070
発行日 1997年12月25日
Published Date 1997/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901845
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はじめに
近年,わが国の母子保健は乳児死亡率などの面ではめざましく改善している。しかしその一方で,精神・社会面での妊娠・出産過程が最良の状態で行なわれているかについては明らかではない。
現在,22週までの望まない妊娠は,特定の条件を満たせば母体保護法に基づいて中絶することが可能であり,平成5年には386,807件の人工妊娠中絶が行なわれている1)。中絶が妊婦に与える精神的,肉体的影響は多大であり,望まない妊娠を避妊によって未然に防ぐことが望ましい。
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