学会だより 第54回日本臨床検査医学会学術集会
浪速の地で検査医学の発展を期す
通山 薫
1
1川崎医科大学検査診断学
pp.238
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101533
- 有料閲覧
- 文献概要
第54回日本臨床検査医学会・第47回日本臨床化学会学術集会連合大会は2007年11月22~25日にかけて,それぞれ高橋伯夫関西医科大学臨床検査医学講座教授,熊谷俊一神戸大学臨床検査医学講座教授を会長として,大阪国際会議場にて開催された.「医療を活かす臨床検査」という大会テーマのもとに,2つの特別講演,それから招待講演,双方の会長講演をはじめとして,12の教育関連講演やエキスパートによるレビューシリーズ,さらに13のシンポジウムにワークショップや種々のセミナー,市民公開講座などが織り込まれ,そして最も重要といえる一般演題が口演・ポスターあわせて468演題発表された.
両特別講演に象徴されるように,感銘を受けるすばらしいプレゼンテーションに満ちた会であったことには諸兄ともご異論がないと思われるが,ここでは日本臨床検査学教育学会との合同シンポジウム2「現場が求める臨床検査技師教育」の様子をご紹介したい.司会はこの分野を常に先導しておられる三村邦裕,岩谷良則両氏である.4人のシンポジストのご発表があったが,まず最初に登壇された聖路加国際病院・武田京子氏は「地域医療支援病院が求める技師像」と題して,西洋近代思想に立脚する同病院理念と現病院長が示された「医師を補佐し,あるところは任せられる検査技師像」を目標に,バランスのとれた検査室を構築すること,そして所属するスタッフは病院の知的財産であると同時に,環境に適応できる柔軟性ゆたかな人材たることを重視していると力説された.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.