特集 変わります.変えます.地域母子保健(上)
新たな地域母子保健の時代を迎えて
今関 節子
1
1群馬大学医学部保健学科
pp.815-820
発行日 1997年10月25日
Published Date 1997/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901792
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
自宅出産がほとんどだった時代,助産婦は出産のみならず地域母子保健の担い手として地域に根ざした活動をしていた。しかし,1955年に17.6%であった施設内出産が,1965年に84.0%,1975年には98.8%とまたたく間に定着するに併せ,助産婦が地域で独自に活動することも少なくなっていった。そして今現在,助産婦の就業形態も地域で開業するのではなく,医療施設に勤務することが多数になっている。
この30年余の間に生まれ育った世代は親となり,彼らを取りまく環境は著しく変化した。今春4月からは新しい母子保健法もスタート,身近な母子保健事業が市町村で担われるようになった。こうした変化に対応した助産婦の活動が問われていることを私たちは自覚しなければならない。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.