特集 低用量ピルのすべて—女性が避妊の主人公に
ピル—その虚像と実像
芦野 由利子
1
1日本家族計画連盟事務局
pp.216-221
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901436
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ピルが経口避妊薬としてはじめて認可されたのは,1960年アメリカでのことである。生殖器と関係なく飲むだけで避妊でき,しかもその効果はほぼ100%というピルの登場は,避妊の歴史上革命的なできごとだった。以来経口避妊薬についてはさまざまな調査研究が行なわれ,つぎつぎに改良が加えられていった。そしていま,ピルは世界で広く使われている,ありふれた薬となった。ところが日本では,ピルはあまりにも特別な存在である。それはなぜなのだろう。近い将来,ようやく低用量ピルが認可されるかもしれないという観測もあるいま,あらためて日本におけるピルの歴史やピルをとりまく状況を考えてみたい。
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