MEDICAL SCOPE
大きいアクセレレイションと小さいアクセレレイション
島田 信宏
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.173
発行日 1995年2月25日
Published Date 1995/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901198
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胎児心拍数モニタリングの読み方を勉強する時に,胎児が元気な所見として登場してくるのがアクセレレイション(acceleration:一過性頻脈)です。NST(non stress test)を読む時,アクセレレイションは必ず出てくるので,皆さんもよく知っていると思います。多くはアクセレレイションが起こった時には,胎動や子宮収縮があります。これが胎児が元気だとされるサインです。つまり,胎児が動いたという刺激によって交感神経系が働き出し,カテコールアミンなどの作用で心拍数が増えるのです。私たちが走り出すと心拍数が増加するというのと全く同じ原理なのです。
そこで,もう一度思い出してみてください。アクセレレイションの定義はどんなだったでしょうか?「アクセレレイションは基準胎児心拍数から15bpm胎児心拍数が上がり,それが15秒以上つづく一過性頻脈である」という定義があります。
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