連載 日常ケアを見直そう—「助産学」の確立に向けて・6〈最終回〉
妊産婦の本音
宮里 和子
1
,
菅沼 ひろ子
2
,
園生 陽子
3
,
柴田 真理子
4
1順天堂医療短期大学専攻科
2前:聖母病院
3聖母女子短期大学専攻科
4東京都立医療技術短期大学専攻科
pp.864-869
発行日 1994年10月25日
Published Date 1994/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901118
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「陣痛促進剤も分娩監視装置も点滴も剃毛も浣腸もないお産。臍の緒がついたまま,しばらく生まれたてのほやほやのわが子を抱きしめ,濃厚なひとときを楽しんだ。—中略—産後1時間半くらい新生児は覚醒していた。その間,いろいろ語りかけた。子供は泣きもせず,じっと私を見ていた。乳を吸わせてみた。産後40分くらいには上手に10分ほど乳に吸いついていた。そしてその後初めての眠りについた。
1人目は総合病院で出産した。『この人はいきむのが下手だから』と言われ,お腹を押されて,母親失格と言われたようでつらかった。お産に無理がなければその後の新生児のケアも1人でやってのけられると実感。その後の育児もスムーズな気がする。自然出産は自然育児につながっているのだと思った」
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