ニュース・プラス・ワン
論議なしで現実先行の減数手術
根本 悦子
1
1出会いの医療をつくる会
pp.358-359
発行日 1993年5月25日
Published Date 1993/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900794
- 有料閲覧
- 文献概要
基準論議起こしたいと,手術実施を公表
体外受精や排卵誘発剤による不妊治療をする際に,妊娠率を上げるため,母体に戻す卵を増やしたり,排卵誘発剤の量を増やしたりする。その結果,こうした処置の「副作用」として4つ子,5つ子といった多胎妊娠をすることがある。
この多胎児の一部を間引く「減数手術」は,1986年に日本で初めて実施された。しかし倫理面からの批判で中断し,88年には日本母性保護医協会が「優生保護法で定められた中絶にあたらず違法」との禁止指導を出し,その後国内に実施例はないとされていた。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.