MEDICAL SCOPE
局所性・多発性虚血性脳壊死
島田 信宏
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.350
発行日 1993年4月25日
Published Date 1993/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900790
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表題の,大変にむずかしい学術用語「局所性・多発性虚血性脳壊死」というのをきかれたことがありますか。昨年の浜松の母性衛生学会でのJosephJ.Volpe教授の講演できいたことがある……とすぐに思い出される方もいることでしょう。
この局所性・多発性虚血性脳壊死というのは胎児や新生児の脳の血管障害の結果おこるひとつの病変で,成人の脳卒中や脳梗塞にそっくりのものなのです。そして,50%以上が中大脳動脈におこります。胎児の血流診断でパルスドプラー法を用いて中大脳動脈を検査する方法がありますが,それもこのような脳の病変がわかってきたために応用されはじめた検査法なのです。
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