ちょっとサイエンス
進む,米の品種改良
牧 智子
pp.1064
発行日 1992年12月25日
Published Date 1992/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900715
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稲の染色体地図
1990年3月,農林水産省・農業生物資源研究所の福井希一主任研究官らが世界で初めて稲の染色体地図を完成しました。稲の染色体が12対,24本で構成されていることは,今から80年も前に京都大学が決定していました。福井氏らはその染色体を一定の区画に分けて番地付けしたのです。
稲の染色体は細胞分裂の際に1〜2ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)に凝縮してしまうため,それぞれの染色体を識別することさえ困難とされてきました。しかし,新たな画像解析法などにより染色体の識別が可能になり,12対の染色体を48の区画に分けて番地をつけることができたのです。
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