技術解説
心電図の電極の改良
案野 剛輔
1
,
三浦 茂
2,3
1東芝電気医用機器技術部
2東芝電気中央研究所
3東京女子医大放射線
pp.1069-1074
発行日 1968年12月15日
Published Date 1968/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917262
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エレクトロニクスの技術が医学に用いられてから,日進月歩の発展が行なわれた。この医用電子(Medical Electronics:ME)技術の根底となった生体電気現象の計測・記録は,増幅器・記録器などのハードウエアにおいて著しい進歩をとげ,企業的にも安定したものの,トランスデューサである生体電気現象の導出電極には,なお多くの問題が残され,近年,ME技術が診療面のみならずスポーツ医学・環境衛生医学に広く用いられるに至って,動的状態の被検査に用いうる電極が強く要求されてきた。
臨床で用いる心電図は,患者に呼吸の停止を命じて体動を防げば,実用上差支えない程度に安定な記録が得られるが,負荷心電図は負荷中の記録がとれないので,心電計からリード線をはずして負荷をかけ,その直後に心電図を記録しなければならない不便があった。
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