研究・調査・報告
口唇口蓋裂児出生時の病名告知と専門医受診について—産科施設および母親への調査から
外園 聰子
1
,
柳田 千鶴子
1
,
瀬戸口 真理
1
,
中馬 成子
1
,
金山 文枝
2
1鹿児島大学歯学部附属病院
2鹿屋市立鹿屋看護専門学校
pp.59-64
発行日 1992年1月25日
Published Date 1992/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900492
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はじめに
外表奇形の中でも頻度が高い口唇口蓋裂児をもつ母親が当院を初めて受診した時,特に初産婦の場合は,母親自身を支えるのが精一杯で,子供は家族に抱かせている。しかし,視聴覚媒体により治療方針などが理解でき,乳児のケアーも具体的に指導を受けて帰る時の母親は,子供をしっかりと自分の胸に抱いている。外来における受診前後の母親の態度に変化をもたらす病名告知と専門医受診のあり方は,母子関係成立へ大きく影響する因子であると考える。したがって,より良い母子関係を早期に確立し,積極的に治療に参加する姿勢を,母親がもてるように働きかけることが必要であると考えた。
そこで,病名告知の実態を知り,また産科施設と連携を深めることを目的に調査し,検討を行なった。
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