特集 周産期ME機器マニュアル
分娩監視装置本体
金岡 毅
1,2
1福岡大学医学部
2産婦人科学教室
pp.472-487
発行日 1991年6月25日
Published Date 1991/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900333
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分娩監視装置とは
従来,胎児心拍数はトラウベ産科聴診器で胎児心音を5秒ごとに3回数え,11-11-11というような表現をしてきた。これでは胎児心拍数の平均値を計っているにすぎず,連続した胎児心拍数の記録や,陣痛に対しての胎児心拍数の変化を知ることはできない。ME機器によって瞬時胎児心拍数と陣痛活動の同時・連続記録を取るのが分娩監視装置である。
しかしながら,頸管の開大度・展退度・硬度・位置,児頭下降度,母体の血圧・脈拍数・体温など,分娩の際のすべての要素を監視するものではなく,また最近は,ノンストレス・テスト(NST)としてむしろ妊娠後期の胎児評価に使用することが多くなり,分娩監視装置という名前それ自体の反省がある。
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