Senior Course 生理
分娩監視装置
木村 雄治
1
1三栄測器㈱
pp.818
発行日 1973年7月15日
Published Date 1973/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908168
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最近,胎児心音,陣痛強度など胎児情報を中心にした分娩監視装置の活用が盛んになってきているが,CCU,ICUなどの分野に見られる監視装置がその測定精度をあげ種々の情報処理を行ない判断機能を加えて臨床検査・診断などに役だってきているのに比べて本装置はいまだに測定結果の記録にとどまっている状態である.長時間記録したものを見て分娩の経過とその後の進行状態を予測することは必要なことであるし,さらには母体心電・胎児心電などを加えて適確な判断を行なうことも重要なことは当然である.それゆえにこの種の装置が年々増加し活用の度合を深めているのである.
しかし,ここで問題にしたいのは,これをより有効な方向に発展させるためにどのようなことを考えたらよいかという点である.成人の心電・心音・血圧・脈波などの計測では信頼性の高い信号が得られその上に立って情報処理が行なわれているが,いまさらと思われるかもしれないが胎児情報の計測技術はまだ十分確立されたとはいえない.たとえば次のようなことがあげられる.
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