特集 妊産婦のリラクセーション
からだとこころの関係について
桂 戴作
1
1豊島中央病院・心療内科
pp.648-653
発行日 1990年8月25日
Published Date 1990/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900145
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はじめに
からだとこころは微妙に関係するものであって,こころの異和状態が先にあって,やがてからだの異和状態がもたらされたとき,これをpsychosomatic disease(心身症)といい,からだの異和状態が先にあって,それに伴ってこころの異和状態がもたらされたとき,これをsomatopsychic disease(身心症)という。
後者の方は,かぜ気味のとき,気分がすぐれないといったような状態から,癌の末期になって,千々に心乱れているような状態まで含まれるが,この二次的な心の異和状態も,しばしば,もとのからだの病気をわるくすることに役立っていて,治療の対象とみなす必要がある。
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