特別企画 周産期における倫理と看護
[座談会]周産期ケアにおける倫理的側面
斎藤 有紀子
1
,
仁志田 博司
2
,
赤嶺 容子
3
,
佐藤 喜根子
4
1明治大学大学院
2東京女子医科大学・母子総合医療センター新生児部門
3女子学院中学校
4東北大学病院
pp.589-598
発行日 1990年7月25日
Published Date 1990/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900132
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本誌 今回,本号では「周産期における倫理と看護」というテーマで特別企画を組みましたが,これは大変大きいテーマです。しかし,現場では,医療の進展にともないまして,看護職が対応や判断に苦慮していると聞きます。ある看護職の方が,“一言で言うと,看護職はジレンマの中で漂っている状態だ”とおっしゃっていたんですが,それでは,患者さんや家族の苦しみや悩みも解決されませんので,少しでも解決を図るために,看護ができることはどういうことなのかという前向きの姿勢でとらえていぎたいと思います。看護にできることを認識できれば,展望も見えてくるといいましょうか,ジレンマの状況から少しでも脱却していかれると考えます。そこで本日は,その脱却できるための考え方と判断材料をここでお示しいただければと思う次第です。
「周産期ケアにおける倫理的側面」と題しましたが,社会的にも大きな関心を呼んでいるテーマですので,医療側からの発言はかなりあるのですが,一緒にチームで働いている看護職の側からの発言が少ないように思われます。
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