研究・調査・報告
腹帯の使用実態に関する調査
田口 笑子
1
1富山市立富山市民病院産婦人科病棟
pp.313-318
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900069
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はじめに
近年,女性の生活様式の変化,社会への進出,マスコミの多大な情報等により,各自がそれぞれの価値観に合わせた妊娠分娩スタイルを求め,今や,お産の世界も意識の変革を迫られる時代にある。腹帯に対する考え方も例外ではない。腹帯には医学的な効果は認められず,諸外国では腹帯をしていないという報告もある。
しかし,わが国では,古来からの独特のものとして,妊娠第5か月の戌の日に,腹帯をつける風習があり,現在も存続している。当院でも,妊婦としての自覚,周りの人々からの公認,さらには腰痛・腹部下垂予防等の効果があるという考えから,腹帯の使用については私たち助産婦が保健指導をしている。
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