連載 2冊の本
「日本人の愛と性」—文学の鏡に映った男女の愛と葛藤の姿/「女と文明」—女性の存在意義とはなにか
中嶋 真澄
pp.246-247
発行日 1990年3月25日
Published Date 1990/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900052
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男女平等の意識から結婚というものの意味が問い直される時代になってきた。家庭内での夫婦関係はすでに変化しつつあるし,また,最近とくに女性の側から夫婦別姓を認めよとの声が上がってきている。
しかし,結婚という制度そのものに対する疑問を耳にすることは案外少ない。結婚に関するたいていの議論が現代の一夫一婦制という婚姻形態を前提として受け入れているところから始まっているようだ。夫婦別姓の主張にしても現行の制度の改変を求めるものであって,結婚制度それ自体を否定するものではない。
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