連載 気功の精神世界・12
気の上げ下げと副作用
津村 喬
1
1関西気功協会
pp.248-249
発行日 1990年3月25日
Published Date 1990/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900053
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南大阪看護専門学校で近畿一円の助産婦学校の学生さんたちを集めて気功の講習をしました。200人ばかりも一緒ですから,なかなか大変です。最初にただ立ったまま緊張をといて別の世界に入っていく「無極式(むきょくしき)」をし,腕を前後に振るだけのスワイショウをし,せっかく掌がいきいきしてきたからと見えない気のボールを持って遊び,さらに背骨を波のようにゆすっていく禅密功をやさしいやりかたでしました。よく乗ってくれていた人もいましたが,人数が多いのでさぼっている人もいます。
びっくりしたのは7,8人が無極式で気分が悪くなってしゃがみこんでしまったことでした。立ったままで意識をほとんど放心状態にしていって,深いリラックスを体験していきますと,非常に気が下がります。普通の人は気が上がりやすいので,自然に気を下げる無極式はそれだけで気持のいい三昧境(ざんまいきょう)に通ずるものですが,低血圧など気が下がりやすい人,上がりにくい人には,こうして安静状態になると本当に「気が遠くなる」人がままあるようです。
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