インターホン
日本から多くのことを学びました—日本の助産婦の皆さまへのメッセージ
ジュリー・ピアス
,
戸田 律子
pp.148-151
発行日 1990年2月25日
Published Date 1990/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900032
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宝物をもって,オーストラリアに帰国します
来週私は,11年間慣れ親しんだ日本を離れ,南オーストラリアに戻ります。在日中,日本の皆さまからは日本について,また生活のしかたについて教えていただきました。特に息子のジェームズの出産を介助してくださった水落ユキ先生(東京都足立区)をはじめ,助産婦の皆さまには,日本の助産術を教えていただき,心より感謝しています。お教えいただいたこれらの大切な宝物を,オーストラリアに持ち帰りたいと思っています。
日本の開業助産婦は,周産期の女性の頼もしい味方です。若い助産婦学生が助産院を訪れ,先輩たちの生き方を学ぶ機会があることは,学生の皆さまにとっても私にとっても感銘深く,嬉しい限りです。助産院では,もともとロウリスク出産だけ扱われるという面もありましょうが,私の出産準備教室に参加した産婦の1984年から1988年までの4年間の数字を見ても,助産院では医療の介入がなくても,母子共に元気で,出血量も最小限との数字を得ました。すばらしいことだと思います。また,このほかで日本の母子保健について,オーストラリアにぜひ紹介したいのは,母子手帳の交付や助産婦主催による各種専門家を招いての出産準備教室です。
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