特集 現代父性論
立ち会い分娩にみる夫像
宗田 哲男
1,2
1小豆沢病院
2立川相互病院産婦人科
pp.14-19
発行日 1990年1月25日
Published Date 1990/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900006
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はじめに
夫が分娩に立ち会うことのできる施設が,確実に増えているようである。私たちの病院でも出産の50〜60%は夫の立ち会う分娩となってきており,産婦も,医師,助産婦,看護スタッフたちも自然に夫は分娩室にいるものという認識がされてきている。
立ち会い分娩がスタートした3年前には,夫というものは,分娩にとって何か邪魔な存在であり,突然倒れるのではないかとか,興奮したりして危険な存在ではないかという極端な思いで見つめていたスタッフもいたようである。しかし,実際にスタートしてみると杞憂にすぎなかったことがわかった。分娩時,夫は,産婦側からみて最も頼りがいのある存在であることはもちろん,医療側から見ても,分娩進行のすばらしい協力者であった。
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