研究・調査・報告
胎盤娩出手技による出血軽減の比較調査
西平 佐代子
1
,
瀬口 和
1
1国立福岡中央病院産科病棟
pp.857-860
発行日 1989年10月25日
Published Date 1989/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207709
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はじめに
従来,分娩後2時間の出血量が500ml未満の場合,正常分娩として取扱っている。しかし,このような場合でも,産後に重症貧血をきたすケースが多くみられるため,分娩時の出血量を少しでも減少させることが,産後の子宮の復古促進に有用であると思われる。そこで当院では,胎盤を迅速に娩出させることにより,分娩時の出血量が少ないとされているブラント・アンドリュース法をとり入れ,従来行なっていた"胎盤剥離徴候を確認して,腹壁上より軽く子宮底を圧迫し,胎盤娩出させる方法"とを比較し,分娩第3期の所要時間の短縮と,分娩時出血量を減少させることにより,産後の子宮復古促進をはかる目的で研究を行なったので,ここにその結果を報告する。
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