MY THERAPY in Series・34
腹式帝切における児頭の娩出手技
菅井 正朝
1
1大森赤十字病院
pp.553-554
発行日 1965年7月10日
Published Date 1965/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203302
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帝切瘢痕障害の増加
近年帝切の増加にともなつて,子宮壁の瘢痕障害も次第に増加の傾向にある。その中でも注目されているのは,帝切瘢痕部の子宮破裂で,約1%或はそれより少し多いと思われるが,一般に古典的帝切による体部縦切開に多く,下部横切には少ないとされている。しかし,最近の帝切は殆んど下部横切が行なわれているにかかわらず,瘢痕破裂はやはり跡を断たない。
われわれは,妊娠初期の流産や人工中絶時に,帝切瘢痕部の妊娠性変化によると思われる止血し難い出血を経験して,第17回日産婦総会に報告した。その他,月経瘻や瘢痕癒着などの後遺障害も発生する。
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