今月の臨床 分娩前後の1週間
ルーチン・ケア
10.胎盤娩出法
椋棒 正昌
1
,
柴田 和男
1
Masaaki Mukubou
1
,
Kazuo Shibata
1
1淀川キリスト教病院産婦人科
pp.542-543
発行日 1992年5月10日
Published Date 1992/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900842
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胎盤の剥離は,児娩出後起こる子宮収縮によって胎盤の母体面(基底脱落膜)と子宮筋層の間隙が増大し,その間に形成された母体血の血腫の圧力により起こり,血腫の増大とともに胎盤が剥離される。自然の経過では,3〜4回の子宮収縮で剥離し,胎盤娩出まで30分以内が正常である。通常,胎盤は5〜10分で娩出し,平均出血量は250mlである。
しかし,最近では良好な子宮収縮を起こし,出血量を減少させるために胎盤娩出時間の短縮への工夫がなされている。私達の施設でも,積極的胎盤娩出法により早期に胎盤娩出を図っているので,その手順を述べる。
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