特集 分娩体位考察--よりよい分娩のために
産婦体位の自由化と体位分類方式試案
尾島 信夫
1
1聖母女子短期大学
pp.371-375
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207375
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バルシア博士提言の重み
1979年東京で世界産婦人科学会(FIGO)が開かれた直前,国際児童年を記念して「周産期医学の最新の進歩と先天異常の予防」という国際会議が厚生省主催で行なわれた。ここでラテンアメリカ周産期医学研究所(モンテビデオ)の所長カルディロ・バルシア教授が,多数の共同研究者と連名で発表した「正常分娩の新しく,そして人間的な取扱い方法の生理学的・心理学的基礎」と題する講演は,私にとって生涯忘れられない画期的な内容であった。それは自然志向の正常分娩は,人為的介入を伴った分娩より有利性がまさしくあることを証明したばかりでなく,分娩管理全般に関して有益な示唆に満ちていたのである。
そこで本特集に関連させて,産婦体位について引用してみよう。
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