特集 障害をもった妊産婦への援助
障害をもった私の妊娠・分娩・育児体験
駒崎 登志江
pp.112-117
発行日 1988年2月25日
Published Date 1988/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207318
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妊娠
「行って来まーす」と元気よく飛び出して行った息子。息を切らせて戻って来て,「忘れ物,家庭科のさいほう箱!」「ホラみなさい,お母さん忘れ物ないって訊いたでしょ」「うん,だけどセーフ,よかったよ。じゃ今度はホントに行って来まーすだよ」
大木にセミがとまっているように,ランドセルを背中にちょこんと背負って息子は再び元気に登校して行った。とっくに私の背丈を追い越し,いつの間にかたくましく成長した。11歳,月日の流れは早いものである。
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