特集 障害をもった妊産婦への援助
ケースレポート
脳梗塞症合併妊婦の看護—左半身麻痺に対し理学療法を試みて
田邊 美智子
1
,
一柳 きみ子
2
,
浜地 祐子
2
,
門脇 文子
2
,
南出 美春
2
1三重大学医学部附属看護学校
2三重大学医学部附属病院産科
pp.107-111
発行日 1988年2月25日
Published Date 1988/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207317
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はじめに
近年,種々の合併症を有する妊産婦の分娩例がかなり増加している。三重大学医学部附属病院は,地域医療機関の中心的施設であるところから,ハイリクス妊産婦の紹介来院が多い。私たちは今回,妊娠26週で脳梗塞症を発症し,症状寛解後リハビリテーション治療を開始,妊娠40週で経腟分娩にて健児を得た症例を経験した。
本稿では,左半身麻痺からの言語障害と運動障害,妊娠継続と分娩後の育児に対する妊婦および家族の不安などに対する看護者の関わりに焦点を当てて,その経過を紹介する。
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