Medical Scope
分娩時の胎児生化学的モニタリング
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.995
発行日 1987年11月25日
Published Date 1987/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207270
- 有料閲覧
- 文献概要
今年の6月1日から3日間,米国のニュージャージー州アトランティック・シティーにおいて,分娩中の胎児生化学的モニタリングに関する第1回めの国際シンポジウムが催されました。世界各国から周産期医学者が集まって熱心な討論が行なわれましたが,私もこのシンポジウムに出席することができましたので,今月はこの話題を書くことにしました。
胎児心拍数モニタリングは,胎児の心拍数や子宮収縮,胎動を連続的に記録するシステムですが,胎児生化学的モニタリングというのは,心拍数あるいは心電図に加えて,PO2(酸素分圧),PCO2(炭酸ガス分圧),血液のpHを連続的にモニターして記録するシステムをいいます。分娩中に,胎児心拍数だけでなく,PO2,PCO2,pHをモニターしていくと,胎児仮死の診断が正確にできるのです。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.