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読者談話室 臨床実習で戸惑う学生たち/苦痛でならない臨床実習
pp.896-897
発行日 1987年10月25日
Published Date 1987/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207247
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- 文献概要
私が,高等看護学院の母性看護学の講義をするようになって7年になろうとしている。この間(かん),教科書の内容に多少の改訂はあったものの,母性看護学の基本は変わることなく,学生自身もすんなり臨床実習を終えてきた(ようにみえた)。たとえは,栄養面の保健指導において,貧血にはレバー,母乳分泌促進のためには質の良い蛋白質摂取と私自身教えられ,学生たちにもそう教えてきた。そして,妊産褥婦たちにも……。
しかし,最近になって,学生たちから「母性実習で看護計画を立てるとき,私たちが教えられたことと実習場での指導内容がまったく違うのでどうしていいかわからない」という問題提起をされた。たとえば,学生は母乳を出すために質の良い蛋白を摂取しようということで,蛋白質を含む食品の紹介と調理法,メニューを紹介した産後の指導パンフレットを作製した。そのパンフレットは肉・魚類や大豆製品等,色とりどりに学生らしく描かれ,またどこで捜してきたのかつくってみたいような肉・魚料理を紹介したり,貧血の妊産婦たちには,レパーの調理法など,ていねいにまとめられていた。
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