特別寄稿
三拍子自立分娩法—より安全でより主体的な分娩を求めて
根津 八紘
1
,
鮎沢 幸枝
1
,
浜 正子
1
,
小松 陽子
1
,
竹中 好美
1
1諏訪マタニティークリニック
pp.770-777
発行日 1987年9月25日
Published Date 1987/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207218
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はじめに
ラマーズ法分娩は自然分娩を背景に,現代において,産科学の進歩と軌を一にするかのように普及し始めましたが,その果たしている役割は非常に大きいものがあります。すなわち分娩の主体は医療者にではなく,産む人本人母親にあることの認識が深まり,出産に対しての意識の変化をもたらしてきました。
しかし,ラマーズ法がすべての人に正しく理解されているとは言いにくく,なかには現代産科学は非人間的な分娩であり,まちがった方法であるかのようにとらえられたり,ラマーズ法分娩で行なえば帝王切開も鉗子分娩もいらず,会陰切開などはもってのほかであるというような認識を,産婦や一般の人々に抱かせることがあります。
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