特集 周産期ME機器の進歩と助産婦
分娩監視の基礎と臨床
佐藤 郁夫
1
1自治医科大学産科婦人科学教室
pp.113-121
発行日 1987年2月25日
Published Date 1987/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207069
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はじめに
分娩監視装置がホン(E. Hon)やカルデイローバルシア(Caldeyro-Barcia)らによって開発されておよそ20年が経過するが,わが国で臨床応用されだしたのは約15年前頃かと思う。
1970年代における分娩監視装置の主な利用法は,その名のごとく,分娩時における胎児低酸素状態によっておこる胎児仮死の早期発見とその対応であった。その結果,トラウベ(Traube)による分娩管理の時代にはみられなかった「点」の管理から,現状の診断と将来を見通した連続性のある「線」の管理へと移行していった。
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