特集 地域の診療所で働く
開業医院保健相談室の12年間のあゆみ
内田 真砂
1
,
赤松 彰子
1
,
草野 郁子
1
,
藤田 美代
1
1筑後産婦人科医院保健相談室
pp.971-981
発行日 1986年11月25日
Published Date 1986/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206998
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はじめに
出産前後の母子看護についてみると,1950年代後半から60年代にかけての,家庭分娩から施設分娩への移行が看護の内容を大きく変えた。本人にとっては,生活の場で家族といっしょにわが子を産んでいたのが,施設分娩によって,生活とは関係のない場で,家族と切りはなされた分娩になった。
また,同じ頃核家族化がすすみ,生活そのものも家族の支えが少なくなってきた。したがって,それまでは誰もが日常生活の中で見てきた,妊娠,出産,子育てを見ることなく,わが身の妊娠,分娩を迎え,若い母親でも孤独な子育てに立ち向かわねばならない。
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