連載 産科臨床検査の実際・23
甲状腺機能異常・SLEの検査法
石井 明治
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.939-942
発行日 1986年11月25日
Published Date 1986/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206992
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1 妊娠と甲状腺機能異常
甲状下機能異常には,甲状腺の機能が亢進して,T3,T4などの甲状腺ホルモンが過剰となる甲状腺機能亢進症と,甲状腺ホルモンの合成および分泌機構が障害されるために血中甲状腺ホルモン濃度が低下する機能低下症がある(表1).
甲状腺機能亢進症は妊娠可能な年齢の女性に多く,妊娠との合併頻度は0.07〜0.2%と報告されている.機能低下症は,亢進症に比して発生頻度も低く,未治療の場合は妊娠率も低い.
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