連載 新生児理解のための基礎講座・19
新生児用機器の原理とその使用法
仁志田 博司
1,2
1東京女子医科大学
2母子総合医療センター新生児部門
pp.892-899
発行日 1986年10月25日
Published Date 1986/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206981
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新生児医療の進歩のなかにモニター類を中心とした新しい新生児用機器の開発・導入の占める位置は大きい。特にこの数年は従来の新生児室の面影を一掃するような大きな変化が次々と起こっており,まさに新生児室は機械だらけと皮肉を言われるほどである。このような新生児医療の良し悪しはともかく,好むと好まざるとにかかわらずこれらの機械類を使いこなさなければ良い新生児医療が行なえない時代となったことは事実である。
これらの新しい機器のなかでモニターの占める位置は大きく,特に無呼吸監視装置が新生児のintact survivalの向上に多大な貢献をしたことはすでに述べたとおりである。最近は,呼吸・心拍のみならず,体温・血圧・経皮的酸素分圧モニターなど,新生児は各種のモニターのワイヤーで覆われ,児の体が埋まってしまうスパゲッティ現象と呼ばれるような状態にまで至っている。
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