連載 新生児学基礎講座[臨床編]・1【新連載】
新生児診断学①—新生児の診察法
仁志田 博司
1
1東京女子医科大学母子総合医療センター新生児部門
pp.313-318
発行日 1989年4月25日
Published Date 1989/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207600
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新生児学基礎講座(臨床編)開講にあたって
過去2年にわたって,新生児の病態生理を中心とした「新生児理解のための基礎講座」を連載してきた(本誌39巻4号〜40巻3号)。新生児医療に携わる者の基礎的な知識を深めることは,医療そのものに深みと広がりをもたらすものであるという考えから,かなり高度な内容にわたって,できる限りわかりやすく平易に解説することに努めた。幸いにも著者の意が読者に伝わり大変好評であった。その内容に手を加えてまとめた「新生児学入門」が昨年出版され(医学書院刊),予想外の評価を受けている。それに意を強くし,続編としで新生児学基礎講座(臨床編)の連載を始めることにした。
著者の考えは前回同様に"how-to"ものではなく,その疾患の病態はどんなものか,なぜそのような治療をするのかといった,疾患や治療の背景を解説することを中心とするつもりである。わかりやすさが本講座のモットーであるが,それは内容が浅いことを意味するものではない。臨床に役立つと思われる基礎的な内容はできるだけ本講座に含むことを心がけている。是非この講座を読み続けていただきたい。すぐに役立つ内容がすべでではないが,知っているということが必ず臨床の場における自信につながるであろうと信じている。そしてそのことが日本の新生児医療全体のレベルアップに発展してゆくことを願っている。
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