特集 母子の看護過程
新生児の看護過程—口蓋裂を伴うピエール-ロバン症候群患児への援助をとおして
山川 美弥子
1
1聖路加国際病院新生児室
pp.572-581
発行日 1986年7月25日
Published Date 1986/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206912
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はじめに
聖路加国際病院では,昭和59年より,看護過程の"問題の明確化"の部分を"看護診断"として仕置づけ,POS(問題志向型システム)にのっとり,記録を行なっている。看護過程とは「対象の健康問題を看護の立場から系統的に判別し,解決するための計画をたて,実践し評価する一連の過程」1)をいう。また,看護診断とは「1人のクライエント(または複数のクライエント)の,潜在的にまたは現に変化している健康状態についての記述であり,それは看護アセスメントから引き出され,また看護領域からの介入を必要とするものである」2)とされている。表1は看護過程の考え方の変遷を示したものである。
本稿では,当院新生児室の方針を基盤に援助を行なった口蓋裂をともなうピエール-ロバン症候群の事例に展開した,看護を述べる。
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