特集 甲状腺疾患合併妊娠の理解
甲状腺疾患と妊娠・分娩・産褥の病態生理
谷澤 修
1
,
森 政雄
1
,
網野 信行
2
1大阪大学医学部産科婦人科学教室
2大阪大学医学部臨床検査診断学教室
pp.102-108
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206812
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はじめに
妊娠時には,性ホルモンをはじめとして各種ホルモンは著明な変動を示すが,甲状腺ホルモンも例外ではなく,非妊娠時に比べ大きな変化をきたす。また甲状腺疾患は,多くの内分泌疾患のなかでも特に女性に多くみられ,しかも妊娠可能の20〜40歳代に好発することから,甲状腺疾患合併妊娠は日常の産婦人科診療で重要な問題である。
甲状腺疾患合併妊婦をとり扱う際には,妊娠・分娩・産褥時の甲状腺の生理および甲状腺疾患に与える影響をよく知り,さらに母体の甲状腺疾患が胎児に与える影響も十分に考慮する必要がある。
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