特集 妊娠と貧血
貧血合併妊産褥婦の保健指導のあり方を考える—アンケート調査の結果から
松本 光恵
1
1中央鉄道病院産婦人科
pp.502-507
発行日 1985年6月25日
Published Date 1985/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206664
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はじめに
女性には貧血者が多い。これには生理的な月経による失血,妊娠とそれに続く分娩時出血が主な原因としてあげられる。一方,最近の各地域での調査結果によると,受験戦争も相まってか,過度の偏食,美容のための減食などもあって,女性の貧血者層は若年化されてきたといえる。
貧血の既往をもつ女性が妊娠すると,貧血の度合いはさらに強まり,鉄剤の内服および食生活の改善なくして,母児ともに好ましい結果は望めない。そこで,貧血が母児におよぼす影響について精しい知見が必要となってくるが,それについては他の成書を参照していただくこととし,今回は,当科の貧血妊婦50人を対象として,「食事と内服薬」についてのアンケート調査を行ない,その結果にもとづき今後の指導のあり方を検討することとした。
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